2016年12月までにループス腎炎治療目的でリツキシマブの投与を受けた患者さんの診療情報を用いた臨床研究に対するご協力のお願い

(西暦) 2017 年 2 月 2 日

研究責任者 所属 リウマチ内科 職名 准教授
氏名 山岡邦宏 連絡先電話番号 03-5363-3786

実務責任者 所属 リウマチ内科 職名 助教
氏名 菊池潤 連絡先電話番号 03-5363-3786

現在当院リウマチ内科では、患者さんのご協力により以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療の記録に基づき実施する研究です。このような研究は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成26年12月22日)」により、対象となる患者さんのお一人おひとりから直接同意を得るのではなく、研究内容の情報を公開するとともに、参加拒否の機会を保障することとされています。この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。この研究に関する問い合わせ、またご自身の診療情報が利用されることに了解されない患者さんは、その旨、山岡邦宏までご連絡をお願いします。

1 対象となる方

西暦2016年12月31日までの間に、慶應義塾大学病院リウマチ内科外来または入院にてループス腎炎を伴う全身性エリテマトーデス(SLE)と診断され、今までにリツキシマブの投与を受けた方

2 研究課題名

ループス腎炎に対するリツキシマブ使用実態に関する後ろ向き調査研究

3 研究実施機関

慶應義塾大学医学部リウマチ内科学教室・慶應義塾大学病院リウマチ膠原病内科日本リウマチ学会リツキシマブ使用調査小委員会
業務委託機関:ジェイクルーズ株式会社(本社:東京都新宿区新小川町)

4 本研究の意義、目的、方法

本研究は日本リウマチ学会小委員会を主管とする多施設共同研究であり、慶應義塾大学病院もその一員として研究に参加しています。
ループス腎炎は、全身性エリテマトーデス(SLE)に高頻度に発現する糸球体腎炎であり、SLE の予後を左右する重要な臓器合併症の 1 つです。適切な治療が行われない場合の腎予後は不良であり、腎不全や腎透析に至ることも多く、時には致死的ともなりえます。ループス腎炎の治療の主体はステロイド剤、あるいはステロイド剤と免疫抑制剤の併用であり、現在では治療法の進歩により予後は著しく改善していますが、これらの治療に抵抗性を示し再燃を繰り返しながら腎不全の状態に進行していく難治例もみられます。特にループス腎症の ISN/RPS 病型分類におけるⅢ型、Ⅳ型は難治性の様相を呈します。
リツキシマブは、B 細胞表面に発現する CD20 抗原に対するモノクローナル抗体製剤です。リツキシマブが B 細胞表面の CD20 と結合することで、抗体依存性細胞傷害および補体依存性細胞傷害が誘導され、標的 B 細胞が破壊されます。従って B 細胞に起因する腫瘍性疾患や自己免疫疾患に対して有効性が期待され、国内では B 細胞性非ホジキンリンパ腫、ANCA 関連血管炎、難治性ネフローゼ症候群、ABO 血液型不適合腎・肝移植の前処置について承認とされています。リツキシマブのループス腎炎に対する有効性については、海外における前向き試験及び大規模症例集積研究にて検証されており、米国リウマチ学会(ACR)、および欧州リウマチ学会(EULAR)/欧州腎臓学会・欧州透析移植学会(ERA-EDTA)のループス腎炎治療ガイドラインでは、シクロホスファミドやミコフェノール酸モフェチルなどによる標準治療に抵抗性を示す難治性ループス腎炎に対し、リツキシマブが選択薬の一つとして位置づけられています。本邦においては、ループス腎炎 17 例を含む計 34 例の難治性 SLE を対象としたリツキシマブの国内臨床第Ⅱ相試験が実施されており、その結果、リツキシマブ治療前に比較し、治療後では SLE 疾患活動性や血清中の疾患マーカー(補体、抗 DNA 抗体)の有意な改善が認められ、併用ステロイド量の減量も可能であり、ループス腎炎症例については、尿蛋白の有意な減少、血尿、尿沈渣の改善が認められました。
以上を踏まえ、リツキシマブのループス腎炎への保険適応を目指すべく、日本リウマチ学会より未承認薬・適応外薬検討会議に対し、リツキシマブのループス腎炎に対する開発要望が 2013 年 12 月に提出されております。この開発要望に対する厚生労働省、医薬品医療機器総合機構(PMDA) および未承認薬・適応外薬検討会議ワーキンググループでの検討の結果、本剤のループス腎症に対する適応拡大に当たり、国内の使用実態調査と、それに基づくリツキシマブ使用のガイドライン等の指針作成が求められている状況です。
本邦におけるループス腎炎に対するリツキシマブの使用実態を後ろ向きに調査し、その使用方法、有効性および安全性を明らかにすることを目的としております。
本研究はループス腎炎を伴う SLE 患者を対象とした、診療録調査に基づく後ろ向き観察研究です。観察対象期間の開始時期は限定せず、診療録確認が可能な限り遡及することとし、2016 年 12 月 31 日までに本学大学病院外来または入院においてループス腎炎を伴う SLE に対して、既存治療抵抗性と判定され、新規にリツキシマブを投与された患者さんについて、当該薬開始時および開始後における SLE の疾患活動性およびループス腎炎の活動性、安全性を後方視的に診療録よりデータベース化します。

5 協力をお願いする内容

リツキシマブ投与開始時および開始後における SLE の疾患活動性およびループス腎炎の活動性、安全性をレトロスペクティブ(後方視的)に診療録よりデータベース化します。

6 本研究の実施期間

西暦 2017 年 2 月~2018 年 1 月(予定)

7 プライバシーの保護について

1) 本研究で取り扱う患者さんの診療情報は、個人情報をすべて削除し、第3者にはどなたのものかわからないデータ(匿名化データ)として使用します。
2) 患者さんの個人情報と匿名化データを結びつける情報(連結情報)は、本研究の個人情報管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また、研究終了後 3 年が経過した日までの間、またはリツキシマブのループス腎炎に対する保険収載までの間、研究事務局で保管し、その後完全に抹消します。
3) なお連結情報は当院内のみで管理し、他の共同研究機関等には一切公開いたしません。

8 お問い合わせ

本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。

研究実施責任者 慶應義塾大学医学部リウマチ内科 山岡邦宏 03-5363-3786

以上