リウマチ膠原病とはどんな病気か

Q.膠原病はどんな病気ですか?

A.膠原病とは、1つの病気の名前ではなく、全身の皮膚や内臓に炎症が起こってしまうような複数の病気の総称です。

膠原病の特徴として、自己免疫現象があります。これは、本来ウイルスや細菌など外敵と戦うべき免疫が、自分自身を攻撃してしまうような現象です。

過去にさかのぼると、古典的膠原病としては6つの病気が分類されていました。全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎、結節性多発動脈炎、関節リウマチ、リウマチ熱の6つです。最近では、リウマチ熱は細菌に対するアレルギー感染であることが明らかとなったためから、混合性結合組織病、他の血管炎、ベーチェット病などが加えられ、膠原病に分類されています。

このように膠原病の中には、たくさんの病気が含まれますが、共通する症状として発熱、関節痛、筋肉痛、発疹、指先が白くなる(レイノー現象)などががしばしば見られます。これらの膠原病の多くは、いわゆる難病(特定疾患)に指定されており、膠原病が疑われた時には、一度は専門医に相談してみることが大切です。

Q.膠原病は治りますか?

A.膠原病は残念ながら、風邪のように治癒するというわけにはいきません。

その代わり膠原病では、病気がよくなった状態を「寛解」と言いますが、治療により寛解状態にすることができます。特に、治療を終了しても寛解の状態が続くことを完全寛解といいます。数年、数十年と完全寛解が続くこともあり、この場合はほとんど治癒と言ってもいいかもしれません。

Q.関節リウマチはどんな病気ですか?

A.体のあちこちの関節に炎症が起こり、関節が腫れて痛む病気です。

長期間にわたって炎症が続くと、軟骨や骨の破壊が進行し、手足の変形が起こります。原因は不明で、女性に多く、日本全国に50万~100万人いるといわれています。

リウマチ反応が陽性でも関節リウマチであるとは限らず、症状や関節所見、血液検査、レントゲンなどを組み合わせて診断します。以前は関節変形のため機能障害が進み予後不良でしたが、近年、治療が飛躍的に進歩しており、健康な方と全く変わらない生活ができる方が増えています。