学会報告

当研究室員が参加した学会についてご紹介します。

第66回日本リウマチ学会学術集会 2022

Photo. 感染対策を十分に行いながら、マスクをし、衝立越しに発表する演者


第66回日本リウマチ学会総会・学術集会が2022年4月25日~27日パシフィコ横浜で開催されました(オンデマンド配信2022年4月25日~5月31日)。

私は2019年度より毎年演題を発表させていただいているのですが、COVID-19パンデミックの影響により、現地で発表させていただくのは3回目にして初めての事でした。

International Concurrent Workshopで発表させていただきましたが、初の英語での発表・質疑応答で、発表前から緊張し発汗著明の10分間でした。発表後は座長の先生と直接お話させていただいたりと、短時間ではありましたが自身の発表以外の収穫も大きかったです。現地では会場の雰囲気を感じながらの発表で、リモート参加での画面を前に1人で話す発表とは大きく異なり、現地参加での発表の素晴らしさを感じる事ができました。

現地での開催を終え、この文章を記載している現在もオンデマンドの配信が続いており、現地で参加する事のできなかった発表も聴講する事ができます。

COVID-19パンデミックにより、久しく現地発表がない状態が続いていましたが、海外の学会ではすでに現地開催を中心としたこれまで通りの形式に戻りつつあるようです。今回の発表は現地発表・オンデマンド配信各々のメリット・デメリットを感じる機会となりました。

(石垣)

欧州リウマチ学会 2020

2020 年6 月3 日からEULAR2020 がドイツ・フランクフルトでの開催予定でした。しかし、COVID19 のpandemic に伴い、virtual congress となりました。小生、中学3年間をドイツで過ごしたこともあり、それ以来のドイツ訪問を心待ちにしておりましたが、願い叶わず。。Web 参加をしてみて、やはり学会は現地開催、face to face の議論、わくわく感、ライブ感というのが、とても重要だと感じました。日々の研究のモチベーションの維持や成果の発表の場としても大切であり、早くコロナが落ち着き、学術的な場においても日常が戻ってほしいと強く感じました。以下簡単に自身の発表演題を紹介します。

演題1: CDAI and DAS28 in the management of rheumatoid arthritis in clinical practice.

演題2: Characteristics of difficult-to-treat rheumatoid arthritis.

2016-2017 年に当院通院歴のRA 患者のカルテ情報を用いて、演題1 では寛解達成症例、演題2 では中・高疾患活動性症例に着眼しました。

寛解基準としてはDAS28 よりもCDAI の方がよりstringent であるといわれておりますが、実際にCDAI 寛解患者のDAS28 スコアを見てみると、寛解達成していない患者も一定数存在することが判明。CDAI は主に関節炎自体の活動性、DAS28-ESR は関節外合併症の活動性とも関連し、両者ともに寛解を満たしている症例が最も良い状態であると報告。当たり前のように使用しているcomposite measures ですが、このように解析すると奥深いものだなと感じます。

Difficult-to-treat RA (D2T RA) の演題に関しては、当時はまだEULAR definition が出ておらず、MDA/HDA の患者をD2T RA と定義し、全RA のうち約15% いることを報告。またD2T RA に原因を大きく3 つに分類(multi-drug resistance, comorbidities, personal reasons)に分け解析、各群の臨床的特徴に大きなが差があり、個別のアプローチが必要であることを報告しました。RA の治療は飛躍的に進歩しておりますが、既存の薬剤ではD2T RA から抜け出すことができない患者も一定数おり、新規の治療ターゲットの開拓、また高齢化社会に伴い合併症・脆弱性を有する高齢者における治療戦略の確立、経済的にb/tsDMARDs が使用できない患者への治療戦略の確立、などunmet needs はまだまだあるなと感じます。

(高梨)